2015年12月28日

新・映像の世紀

NHKスペシャル「新 映像の世紀」
第3回『時代は独裁者を求めた』(12月20日午後9時〜)

ヒトラーやアウシュビッツ、第二次世界大戦、
日独伊同盟、ノルマンディ上陸、ムッソリーニにスターリン、
実は詳しく知らない。題材にした映画は観ているのに。

戦後13年たって私は生まれた。
たった13年だけ、ということを知ったのもいい歳になってから。
私の中で戦争は」ものすごく遠い出来事だった。
『3丁目の夕日』からの高度経済成長まっただ中で育つ。
社会の授業は縄文時代にばかり時間をとられ
戦前戦中の昭和のことは実はなんにも知らない。
それを恥ずかしいことだと思い知らされた番組。

なぜヒトラーがあんなに権力があったのか
なぜ世界大戦が起きたのかこの番組でやっとなんとなくわかった。
映像で映し出したということがすごい。
よく残っていた集めてきたものだと思ったけど、
実は他にもいっぱい残ってるんだろう。
あくまで編集された映像を与えられたのだとしても
無知な私には充分見ごたえがあった。



第一次世界大戦の敗戦国のドイツは多額の賠償金が払えず困窮、
パン一斤が1兆マルクというインフレで
国民は貧しさにあえいでいた。

そこに現れたのか演説のうまいヒトラー。
ナチスとは「国家社会主義ドイツ労働者党」の事。

ヒトラーをドイツ名門音楽家ワーグナー家が援助。
「運命共同体として私たちを救うとヒトラーは言ってくれた」
アメリカの自動車王ヘンリー・フォードもヒトラーに活動資金を出す。

またフォードの本はアメリカで爆発的に売れた。
「ユダヤ人と共産主義は敵だ」
米国民はユダヤ移民に仕事を奪われたと思っていたのだ。

1929年ウォール街の株暴落で世界恐慌が始まる。
ドイツの銀行は打撃をうけ復興がますます遠のいた。

ヒトラーの演説は巧かった。
「独裁政治ファシズムがドイツを救う」ととなえる。

ナチス(ファシズム)と対していた「ドイツ共産党」
どちらを選ぶかということは国民にとって
サタンを選ぶか魔王を選ぶかと同じことだった。

1933ヒトラー首相になる。国民は熱狂でもって迎える。
道を広場を熱狂し腕をふり掲げる人々の恐ろしさ。

ヒトラーは内閣が全権を握る全権委任法を採決、
暴力で反対者を排除し、野党を巧みに取り込んでいく。
知識人もヒトラーを歓迎。
哲学者ハイデガーは大学学長としてヒトラーに最大の賛辞を表した.

ヒトラーは世界最初の7000キロのアウトバーン(高速道路)
を建設、人々に仕事を与えた。
自動車を一般人も持てるように自らデザインもしポルシェにゆだねる。

世界最大級の自動車会社フォルクスワーゲンを作る。
社員食堂、福利厚生に力をいれプールも作った。

ドイツはいち早く恐慌から抜けだし、
89.9%の政権投票でナチスは人々に歓迎された。
労働者は皆自分の家を建てた。

ヒトラーが人々に熱狂的に受け入れられた理由は
貧困から経済を盛り立てたということだったのか!

ここからどんどんとおかしなことになっていく。
ユダヤ人から公民権はく奪、ドイツ人との結婚禁止という
ニュルンベルグ法を作る。
誇り高いドイツを堕落させた原因はユダヤ人であると
公職から追放、店での買い物禁止。

経済成長にわく人々は迫害に加わった。

ヒトラーは第一次大戦敗戦で禁止された軍備を再開する。
軍事企業イルップ社ではヒトラーは
数万人の社員の熱狂的歓迎を受ける。
47メートルの列車砲「グスタフ」の映像は恐ろしい。

ヒトラーの目的は領土を取り戻し東ヨーロッパの領土拡大だった。
演説がとにかく巧い。
これに100社を超えるアメリカの企業が参加し、
世界大戦の危険を増大させていく。

日本は南京陥落に湧いていた。
侵略だと世界が責めるなかでドイツは日本を支持、
日独伊同盟が出来る。
日独映画がつくられなんと原節子が新人で出演。
(検索してみると音楽は山田耕作 北原白秋、西条八十、
当時の日本売れっ子音楽家。この映画についても
調べると色々出てきます)

ドイツはオーストリアを併合しチェコスロバキアの領土を要求、
慌てたイギリス、フランス、イタリアがドイツを訪れ
「領土要求はこれで最後」というミュンヘン会議を結ぶ。
3国はファシズムよりはソビエトを恐れており、
ヒトラーを防波堤と考えていた。

ところがヒトラーは約束をやぶりチェコに兵を進める。
イギリスのチェンバレン首相は激怒する。

さらにドイツとソビエトが「独ソ不可侵条約」を結び、
3国の敵同士が手を結ぶという悪夢になり、
第2次世界大戦がはじまる。

1939ドイツはポーランド、デンマーク、オランダ、ノルウェー、ベルギー
フランスを1年で一気に支配する。
フランスを降伏させたヒトラーはドイツに凱旋、
ドイツ国民は熱狂する。

ヨーロッパの覇者となったドイツ人の生活は一変、
豊かになる。
フランスワインを飲みメイドは絹の靴下を穿いた。

反して占領下に置かれたフランスは惨めな暮らしになる。
ドイツ人を相手にする女性が生んだ子どもは10万人。
ココ・シャネルはドイツ人諜報員の愛人だった。

このころからユダヤ人迫害に拍車がかかる。
ゲットー(ユダヤ人居住区)には3㎢に40万人がいれられ、
大量虐殺となっていく。
ナチスがどんなことをしているのか1年後には皆知っていた。

最初アメリカは中立を保っていた。
国民の80%が戦争に反対していた。
ドイツはアメリカの世界有数の投資先だったのだ。
フォードはナチスから勲章までもらっている。

1941年、ドイツは不可侵条約を破りソビエトを攻撃する。
総攻撃に備えていなかったソビエトは打撃をうけた。
スターリンは徹底抗戦、ヒトラーは「共産主義(赤軍)の絶滅戦争だ」
と『絶滅宣言』する。

レニングラードは900日にわたりドイツ軍に封鎖された。
ソ連の人々は自国からも恐怖支配されていた。
逃げることは許されなかった。
寒さと飢えで100万人が死亡。
8割が餓死だった。

1941年日本軍の真珠湾攻撃でアメリカ戦艦4隻が撃沈。
アメリカの反戦ムードは一変。
ドイツとの戦争には躊躇してた国民も
日本との戦争は躊躇なかった。

同時にドイツもアメリカに宣戦布告、
アメリカのナチス支持は吹き飛んだ。

ユダヤ人の大量虐殺が進む。骨だけの人々の映像。
そのころアメリカでは7万5千の人が「マンハッタン計画」で
原子爆弾を製造していた。
ここにドイツで迫害されていたユダヤ人科学者が入っている。

対してドイツは弾道ミサイルを搭載したV2ロケットの開発を進める。
太平洋の島々では日本はアメリカに徹底的にやられる。

イタリア降伏、ムッソーニ処刑。
1944年アメリカ連合国のノルマンディ上陸。
ドイツは敗れ、アメリカ、イギリス、ソビエトの猛攻撃を受ける。

ドイツ人将校がヒトラー暗殺事件を起こす
「ヒトラーは凶悪な犯罪者だ」と裁判で訴える映像が残っていた。
もちろん絞首刑となり関係者600人処刑。

同年4年間ドイツに支配されたパリが解放される。
新たな憎しみ、今度はナチス協力者を市民がリンチ、
ナチスと付き合っていたフランス女性は広場で市民に丸坊主にされる。
無害に見えた群衆が人殺しも厭わない乱暴な人間になった。

ソビエトはナチス協力者を処刑、
民衆が絞首刑を見ている映像も残っている。
ベルリンではソビエトの総攻撃を受けるも、
市民は白旗をあげるとナチスに攻撃され、
白旗をあげないとソビエトに撃たれ15万人が犠牲になった。

ヒトラーは総統官邸地下室で自殺。
秘書に言葉を残す。

『ナチズムは壊滅してもう終わりだ。
 その思想は私と共に消滅する。
 だが100年後には新たな思想が生まれるだろう。
 宗教のように新たなナチズムが誕生するだろう』

1945年5月7日ドイツ降伏
     8月6日広島に原爆投下
     8月9日長崎に原爆投下
    
     9月2日第二次世界大戦が終わる


しかし、終わった訳ではない。

アメリカは1000人を超えるドイツの科学者を連れ帰る。
V2ロケット弾道ミサイルの開発のためだ。
ソビエトも同じ、6000人以上のドイツ人を雇う。
米ソは欲しかったドイツの技術を手に入れた。

ヒトラーの遺産が米ソの冷戦を迎える。
次回1月24日の番組はこの冷戦下のスパイ合戦が焦点になるらしい。
この時代私は子どもだった。
「007」シリーズを見てスパイに憧れたりしていたのだ。
なんて間抜けなんだろう。

歴史の大きな流れを知らず、
映画やドキュメンタリーでピンポイントでしか
戦争を知らない自分を大いに恥じる。
私だけが不勉強で知らないのだろうか。

ドイツ、ブーヘンヴァルト強制収容所が解放された時、
連合軍最高司令官のアイゼンハワー(後の大統領)は
「この収容所は私自身も見なければならない。
 将来この酷い行いがでっち上げだと言う人が現れた時、
 自分がこの目でみた証拠を残すために」

そしてドイツ人にも見せるべきだと見学させた。
ユダヤ人や思想犯、5万人以上の死体の山、
骨の形にやせ細った死体、人体標本、
女性は気絶し男性は目を背けた。

「知らなかったんだ」

生き残った収容者たちは怒りをあらわに叫んだ。

「いいや、あなたたちは知っていた」

骨だけになって全裸で歩く収容者の後ろ姿が映しだされる。

反ナチ運動家マルティン・ニーメラーの言葉

『ナチスが最初共産主義者を攻撃した時、
私は声をあげなかった。
 私は共産主義者ではなかったから。

 ナチスがユダヤ人を連行していった時、
 私は声をあげなかった。
 私はユダヤ人でなかったから。

 そしてナチスが私を攻撃した時。
 私のために声をあげる者は誰ひとり残っていなかった』


これらすべてが番組では実際の映像で流された。
私は昔から大勢あつまって声をあげる群衆が苦手だ。
一斉に腕を振り上げ声をあげる人が怖いし嫌いだ。

でもこの中に自分が入っていなかったとは言えない。
多分入っていたろう。
人が殺されるのを見ないふりしたろう。

番組では
「独裁者の狂気を押しとどめられなかった世界」

と言っていたけど、狂気は人間そのものであり、
押しとどめるもなにも全ては人間の中にある。
自分の利益のためなら狂喜乱舞し、
自分の身を守るために人を見殺しにする。

ヒトラーがこれほど支持されていたことを初めて知った。
人間は創世記からずっと殺し合いをしている。
人間だけじゃないけど子どもの頃によく聞いた
弱肉強食という言葉を思い出した。
生きているものは恐ろしい。

人は差別し差別され利害関係で動いている。
そういう事実を優しい言葉で覆い隠して生活している。
その事実に折に触れ感じる時、人は傷つき苦しむ。
外交や政党の揉め事はうんざりするけど、まさに日常の
私たちの姿にほかならないと最近感じる。
知るのが遅いだろうか。

しかし表面上だけでも
穏やかで思いやりのある存在である人間でいることが出来る
平和が続くことを祈る。


posted by えるか at 10:21| テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月25日

キングスマン

コリン・ファースが出てくるスパイ映画ということで
DVD借りてきました。

最後、エンドロールの出演者のところに
スター・ウォーズ初代主役ルーク・スカイウォーカー役の
マーク・ハミルの名を発見。
え、え〜〜〜〜!
どこに出ていたのか、、、誘拐される教授役でした。
びっくりした〜。

『キングスマン』は面白かったです。
posted by えるか at 22:29| 芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月23日

いるの いないの

怪談えほん (東雅夫 編)
『いるの いないの』 京極夏彦 作  町田尚子 絵

こわい。
普通に図書館の絵本コーナーにあるんだけど、
夜こわくて読みなおせなかった。
水木しげるさんの画は暗いわりにユーモラスだったけど、
町田尚子さんの絵は子どもの頃の便箋にあったような
メルヘンチックな画風なのに怖い。

おばあさんの家で暮らすことになったぼく。
とても古い家で天井は高く梁の上は暗い。

おばあさんは13匹の猫を飼っている。
手足が異様に細く描かれるぼくとおばあさんに対し、
猫はそのまま写実的にえががれる。
ざぶとんに乗ったり箱に入ったりしている猫の顔もちょっと怖い。
百面相の猫は時々そういう魔物のような顔をする。

「上に何かいる」という僕に対しておばあさんは
「見なければ居ないのとおんなじだ」
と静かに返す。

田舎の年寄りの暮らし。
老人と子どもというたった二人の人間に対し屋敷の広すぎる空間と、
きちんと片付けられた細々としたいろいろな物がこれまたおそろしい。
なぜ僕がおばあさんと暮らすようになったかは描かれていない。

この怪談えほんはシリーズらしく10冊くらい出ているみたいだ。
私にはこの本が一番が怖い、地獄絵本よりよほど怖かったです。

posted by えるか at 13:09| 芸術 文芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月15日

題名のない音楽会

司会者がバイオリニストの五嶋龍さんに替わり
『題名のない音楽会』(テレビ朝日日曜あさ9時)
が俄然面白くなり毎回録画している。
(以前の話はこちらです『五嶋龍』)

なんといっても司会者が超一流の演奏家なので
毎回その演奏が聴けるとあって力が入ります。

そう友人に話したら
「なんだか敷居が高くなっちゃって」と言っていた。
「題名の、、」といえば黛敏郎さんなんだそうだ。
私にはネスカフェの「違いのわかる男」おじさんだったんだけど、
人それぞれ思い入れは違うものです。

13日は「フィギュアスケートの音楽会」と題して、
今をときめく羽生結弦くんの「陰陽師 SEIMEI」
などが生演奏で龍笛を使い演奏された。

浅田真央さん、織田信成さんの曲も演技の映像をバックに
それぞれ生演奏された。
どれも素晴らしかったけど(ゲストの織田くんはまた泣いてました)
「SEIMEI」の龍笛に感激した。

龍笛の演奏者の笹本武志さん、
演奏も素晴らしかったけど
雅楽器装束が板についていて格好良くてもう素敵!
なんて雅な国なんざんしょ日本は!

この曲を初めて聴いた時、あまりに(スケートの曲として)
難しいのではないかとびっくりしたんだけど、
この静寂の難曲を羽生結弦くんはみごとに滑りきって世界最高点を出した。
ただただ、すごい!としか言いようがない。

この曲は龍笛と太鼓が際立っていて、
映画の野村萬斎もすごかったけど羽生くんは
陰陽師になりきってましたね。

織田くんのメドレーには三味線の吉田兄弟も出てきて、
普段からフィギュアスケートのバック音楽が気になっている私としては
ものすごく楽しい番組でした。

再放送がBS朝日でやってるのですが同じ日曜夜11時なので
もう終わっちゃったのかなあ、、、一週遅れならいいのですが、、
見逃した人にも見て欲しいなあ、、、と思うのですが。
たぶんやると思うので20日夜11時BS朝日を見てみてください!

 浅田真央選手 今季ショートプログラム使用曲
 「素敵なあなた」より
 
 浅田真央選手 今季フリースケーティング使用曲
  歌劇「蝶々夫人」より

 羽生結弦選手 今季フリースケーティング使用曲
  映画「陰陽師」より『SEIMEI』
  龍笛: 笹本武志
 
 羽生結弦選手 今季ショートプログラム使用曲
  「バラード第1番」より

 織田信成メドレー
  「STORM」
  「Smile」 作曲: C.チャップリン
  「Fly Me To The Moon」 

  津軽三味線: 吉田兄弟
  ヴァイオリン: 五嶋龍




posted by えるか at 21:02| テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月12日

猫と音楽

哲学者であり神学者であり医者である
ノーベル平和賞受賞のシュバイツァー博士は、

「人生の惨めさから抜け出す慰めは2つある。
 音楽と猫だ」

と言ったそうだ。
そう聞いて(どっちも持っている、、)
と嬉しいような情けないような気持ちになった。

惨めだから持っているのか、
持っているから、なんとか暮らせているのか。
偶然にも両方持っている何にも持ってない私。

ここには書いてないけどチェロ真面目に続けてます。
心の慰めだったチェロも最近はプレッシャーになってるけど、
それでもチェロがなければ私の一日は成り立たない。

それとこの頃おもうのは、
無条件に好きなものがあって本当によかったということ。
森と動物。
このふたつはどんなにか私を慰めてくれるだろう。

自分でも異常かなと思うほど、
動物がますます好きになっている。
見ると心が高鳴る。森は落ち着く。
公園のスズメやカラス、
その辺の雑草やよそのお宅の木々でも十分。

でも気付くのは全部ひとりで出来ること、
人と話さないで出来ること、ということ。

最近のマイブームはキャンドルの炎を見ること。
人に話すと「怖〜っ」って言われたけど。
自分でも大丈夫なのか私、と思う。

このところ今日が何日かわからない。
曜日はわかるゴミを出さないといけないから。

ひとり暮らしが長くなり、
人の価値観に触れることが無い。
これがおそろしい。

価値観が自分のみ、それに異を唱える人がなく、
自分がどの程度偏っていっているのかわからない。
これが目下の悩み。
元々偏屈なのに偏屈老人まっしぐら?

世間のニュースがわからない。
テレビついてるのに聞いてない。新聞とってるのに読んでない。
野球のチーム名がわからない、サッカーもどうなってるのか知らん。
自分に興味のないことが意識から抜けている。

嫌な出来事の気分をいつまでも持っている。
家人と話して頭が切り替わるという事が無い。

でもそういう時、
音楽や猫、森や読書はかけがえのない存在。
そこに買い物が加わるのが困ったところ。

posted by えるか at 21:07| 私のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月07日

思いこみ?

前回のコウモリの話。友人に話したら、
「それって広報に載せるくらいのいい話だよね」
と言っていた。

「そんなことになったらコウモリの嫌いな人から、
 『気持ち悪い、汚い』などと言われそうだし、
 殺されたら可哀相だから誰にも知られたくない」
と返した私だったが、

今日も改札を通り、コウモリは無事に居るか、
とはやる気持ちで階段を下りかけた。

ところが妙な事に気がついた。
他は全部撤去されたと思った古い蛍光灯がまだあるよ。
あっちにも、、、しかも新しい蛍光灯ったって、
そんなに新しいわけじゃなく結構経年の跡がある。

地下道におりても、
新しく付けられたと思っていた蛍光灯は新しくなかった。
それなりに古ぼけていて、
もっと古い明かりの灯ってない虫だらけの蛍光灯も
隅っこの方にあっちこっちにあった。
あれっ?そうやった、、?

私はどうやら「一杯のかけそば」まがいの美談を勝手に
自分の中で作りだしていたのだろうか、、、、
かなりショック。夢ですか、、?

しかしながら、
ちゃんと小さなコウモリは古ぼけた無灯火の蛍光灯に
最後の一葉のようにしがみついておった。

保全員の人が画像を撮っていたのは夢ではないし、
コウモリをそのままにしてくれているのは事実だ。
とりあえずコウモリは今のところ無事にいる。
普通なら仲間と肩寄せ合って冬眠するんじゃないだろか。
途中で凍ってしまわないといいけど。

それにしても自分で思いこんで話を作り上げているって、、。
蛍光灯がついてるかなんて普段気にも留めない。
コウモリを見つけたことによって蛍光灯のあるなしを
妄想で作りあげてしまっていたのか、、。

大丈夫なのか、今までの、
そしてこれからの私。

しかしながら今冬はコウモリの
『地下道ひとりぼっち越冬』応援である。


posted by えるか at 20:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月06日

冬のともしび

最寄り駅の改札からホームに行く地下道はみすぼらしく、
いつも寒々しい気持ちで通る。
西側のメジャーな方の改札口は、
ひょっとしたらもう少しきれいなのかもしれないが通ったことはない。

先日、階段を下りていくと作業服を着た人が
ボロボロの蛍光灯の写真をデジカメで撮っていた。

なんとなく機械的な作業でないような気がして目をやると、
虫がへばりついたボロボロの蛍光灯は、
何かが外れているらしく黒いものが引っ掛かっている。
なんだか紙のようにペラペラと心許ない物体だ。

「あ、、!」
おもわず声が出た。
振り返った作業員さんは言った。

「コウモリですよ」

「ほんとですね!」
「まだ生きていますよ」
とその人はちょんとそのコウモリを指で触った。

つま楊枝のような足で蛍光灯の棒につかまっていたコウモリは
少しだけ動いたようにも思えたがそのままひっそりと
つかまっていた。
どんなぶら下がり方をしているのか、
辛うじて引っ掛かっているような心許ない状態で、
顔がどこにあるのかもよくわからない。

4cmくらいでとても小さくペッラペラ。
短い毛におおわれた姿は野ネズミに似ている。
すこし羽?(ではないわな哺乳類だから)の向きが乱れていて
怪我をしているのかもしれない。
こんな地下道にどうして一匹だけ入ってしまったのか。

こうもりはどうなるのだろう、、、
駆除されてしまうのだろうか。

数日後、古ぼけたボロボロの蛍光灯の横には
それぞれ大きな新しい蛍光灯が取り付けられていた。
ボロボロの蛍光灯は撤去されるのだろう。

黒いぼろ布のような薄っぺらの小さなコウモリは
すこし向きを変え、まだしがみついていた。
こんなところで冬眠するつもりなのだろうか。

今日、改札を抜け地下道への階段を下り、
蛍光灯の場所に目をやると、、、

コウモリはいた!
他の古い蛍光灯は全て撤去されていたが
小さなコウモリがしがみついている蛍光灯だけは残されていた。

ハレルヤ!
あの保全員さんは残してくれたんだ。

帰りにも確かめると
コウモリは安心したのかきちんと両足でぶら下がり
小さな耳も見えていた。
やっぱり羽はたためておらず痛めているらしい。

地下道を通り行く人たちは誰も目もくれず階段へと急いでいる。
どうぞ誰にも見つかりませんように。
天井は低く手を伸ばせる場所にコウモリは居る。

無事に冬を通り越し、
なんとか春をむかえて欲しい。
通るたびに挨拶するからね。がんばれ!

阪急電車が好きになった。



posted by えるか at 00:14| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月04日

大丈夫?

荷物かかえて、
ふうふう歩いて帰ってきて玄関あけた途端、

今日は、
車で出掛けた事を思い出しました。
posted by えるか at 22:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする